エスノファンキードストエフスキーカムカムEP
2010年6月28日 07:09
エスノファンキードストエフスキーカムカムEP
殺到せよ。

●橘川幸夫

0、8秒と衝撃。のセカンドアルバムが出来た(8月4日発売)。ミュージシャンにとってセカンドアルバムは難しい。ファーストアルバムが衝撃的であればあるほど、ファンはファーストアルバムの繰り返しを期待する。しかし、実際に繰り返すと、ファンは心の底で失望と限界を感じる。ファンというのは、エゴイストなのだ。

エスノファンキードストエフスキーカムカムEPは、見事なセカンドアルバムである。ファーストの衝撃の余韻を残しながら、更なる進化、更なる展開、更なる可能性を示してくれた。再び衝撃が走る。

何よりも、カッコイイ。かっこよくなければロックではない。カッコヨイとは、頭で正否を判断するよりも先に、肉体が全面的な賛同の元に、対象に殺到してしまうことである。リスナーよ、0、8秒と衝撃。を鑑賞するな。殺到せよ。

カッコイイものを見つけてしまったら、日常生活はストップする。それどころじゃないだろう。自分がやらなくても良いルーチンワークは誰かに押しつけて、殺到せよ。さまざまな現場から人々が殺到してくる場が、時代というものだ。

「ビートニクキラーズ」の重層的な意志の集積とリズム。「21世紀の自殺者」は、女性ボーカルであるJ.M.のデビュー作となるだろう。「号84谷渋」は時代のショーウインドのガラスを破壊しまくる。「FOLK GUERRILA」は、すべてを破壊され尽くした世界を塔山が歌い上げる。僕らは、偶然、出会うのではない。破壊し否定し翻弄し困惑し絶望し○×した先の世界で、必然的に出会うのだ。

僕らは一ファンとして0、8秒と衝撃。に賛同するところから始まり、彼らと相互に一ファン同士の関係を結ぶことによって0、8秒と衝撃。と別れていくだろう。そうだ、衝撃は常に自分の外部にあるのではなく、誰もが自分自身の内部に持つ核融合そのものなのだから。
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